両側上肢高血圧(左右差なし)で、胸背部痛の症例です。

 胸部造影CTでは、大動脈解離を認めています。

真腔、偽腔ともに造影効果を認めており、偽腔開存型の大動脈解離です。

大動脈解離を見た際に重要なのは、解離腔の及ぶ範囲です。

  • Stanford A型:大動脈解離が胸部上行大動脈に及んでいる。
  • Stanford B型:大動脈解離が胸部上行大動脈に及ばない。

と分類され、Stanford B型が保存的に加療されるのに対して、Stanford A型は外科的手術の適応となります。

治療方針が異なるので、その分類が重要であるということです。

今回は、上行大動脈に解離腔が及んでいるので、Stanford A型であり、人工血管置換術の適応となります。

また、降圧剤を用いて降圧をはかることも重要です。

と言うことで正解は、c,eとなります。

正解 c,e

  • a:血腫除去術→血腫は認めていません。
  • b:心囊ドレナージ→心嚢水は認めていません。
  • d:大動脈内バルーンパンピング(IABP):血圧が低い場合に用いられることがあります。