59歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から労作時の呼吸困難があったがそのままにしていた。健診で胸部の異常陰影を指摘されたため、心配 になり受診した。身長 172 cm、体重 70 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 128/84 mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 95 %room air。心音に異常を認めない。呼 吸音は正常だが、両側の背部に fine crackles を聴取する。胸部エックス線写真と胸部 CTとを示す。 別に示す flow-volume 曲線①〜⑤のうち、この患者で予想されるのはどれか。
a ①
b ②
c ③
d ④
e ⑤

59歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から労作時の呼吸困難があったがそのままにしていた。健診で胸部の異常陰影を指摘されたため、心配になり受診した。身長 172 cm、体重 70 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 128/84 mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 95 %room air。心音に異常を認めない。呼吸音は正常だが、両側の背部に fine crackles を聴取する。

  • 3年前から労作時の呼吸困難 →慢性経過
  • 両側背部fine crackles聴取 →間質性肺炎を示唆する身体所見。

胸部レントゲンでは、両側に下背野優位に網状影を認めています。

胸部CTでは、線維性変化を疑う網状影、蜂巣肺を疑う所見を認めています。

蜂巣肺か気管支拡張どうかは実際は上下の連続性を見ないと難しいことがありますが、ここでは蜂巣肺なのでしょう。

蜂巣肺は時相の不均一性があるとしばしば言われ、周りも全部蜂巣肺というわけではなく、蜂巣肺部位と正常な肺組織が隣り合った所見もあるということです。

これらの所見から、(UIP型の)間質性肺炎が疑われます。

間質性肺炎、肺線維症では、拘束性換気障害を来しますので、拘束性換気障害のパターンのflow-volume曲線を選べばよいということです。

flow-volume曲線とは?

flow-volume曲線とは、スパイロメーターを用いて、思いっきり吸って思い切り吐く(努力性呼吸)ことで、

  • 横軸に肺気量
  • 縦軸に気流速度(呼気の早さ)

とする曲線です。

拘束性換気障害では、排気量が減少しているため、曲線の幅が狭くなり、ピークフローも低下します。

ただし、気道抵抗の増加はないので形は保たれます。
(※閉塞性障害など気道抵抗がある場合は後半の曲線が下に凸になります。)

従って選択肢の中では①がこれに該当します。

aが正解となります。