問題:第120回医師国家試験D17
1歳3か月の女児。机の上の画鋲を飲み込んだところを母親が目撃し、救急搬入された。母親は同じ画鋲を持参している。機嫌・顔色は良好。SpO2 98%(room air)。努力呼吸はなく、呼吸音に異常はない。腹部は平坦、軟。同じ画鋲の写真と来院時の胸腹部エックス線写真を示す。
適切な対応はどれか。
a 浣腸
b 活性炭の投与
c 緩下薬の投与
d Heimlich法の実施
e 上部消化管内視鏡による摘出
問題文は厚生労働省の原文をもとに、学習に必要な要点を抜粋・要約しています。


出典:厚生労働省「第120回医師国家試験問題および正答」・D17。提示画像は公式別冊から抽出し、画像本体に矢印や着色は追加していません。
正答を確認する
正答:e 上部消化管内視鏡による摘出
公式正答値表:D017 E。
写っている金属と、実物の形を照合する
X線では上腹部に細い金属の高吸収像がみられます。持参した実物では金属の針に透明な部分が付いていますが、X線で目立つのは主に金属です。実物全体の大きさと、X線に写る部分の大きさは一致しないことがあります。
提示像と症状から上部消化管内の鋭利異物として対応を考えます。厳密な位置の評価では必要に応じて別方向の画像なども確認します。単純写真で見えない材質があることも忘れないようにします。
症状の軽さより、鋭利な先端を重視する
画鋲の針は粘膜を傷つけ、穿孔などを起こすおそれがあります。呼吸や腹部の状態が安定していても、安全に自然排出されると決めつけることはできません。今回の選択肢では、上部消化管内視鏡による摘出が適切です。
鋭利異物の対応は位置や形状、経過時間などで判断します。下部へ移動した異物もすべて同じように上部内視鏡で取れるわけではないため、現在の位置の把握が必要です。
誤飲と気道閉塞を区別する
Heimlich法は気道閉塞への対応であり、この症例のように呼吸が保たれた消化管内異物を除去する方法ではありません。活性炭も金属の画鋲を取り除く治療にはなりません。
浣腸や緩下薬で排出を促す選択をするのではなく、まず到達可能な鋭利異物の摘出を検討する場面です。実診療では小児の異物摘出に対応できる体制で評価します。
国試で押さえること
全選択肢の解説
この問題の全選択肢の解説は、第120回医師国家試験 D17(医師国家試験 過去問解説)で確認できます。
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出典・参考文献
- 厚生労働省:第120回医師国家試験問題および正答。D17・公式正答値表。
- 問題別解説の照合:コクシメイク・120D17。当該問題の解説を閲覧して照合。
- NASPGHAN:小児の消化管異物管理に関する臨床報告








