問題:第120回医師国家試験A67
16歳の女子。初経時から毎月の月経時に強い下腹部痛がある。左腎無形成と診断されている。月経周期は28日型、整。毎回月経2~3日目に強い痛みが出現し、鎮痛薬の効果が乏しい。左下腹部に径10 cmの圧痛を伴う腫瘤を触知する。骨盤部単純MRIのT2強調像を示す。
最も考えられるのはどれか。
a 子宮奇形
b 子宮筋腫
c 卵巣嚢腫
d 子宮腺筋症
e 子宮内膜ポリープ
問題文は厚生労働省の原文をもとに、学習に必要な要点を抜粋・要約しています。

出典:厚生労働省「第120回医師国家試験問題および正答」・A67。提示画像は公式別冊から抽出し、画像本体に矢印や着色は追加していません。
正答を確認する
正答:a 子宮奇形
公式正答値表:A067 A。
初経からの痛みと腎の異常を合わせる
初経時から強い月経困難症があり、腎無形成を合併しています。腎尿路の先天異常と女性生殖器の形態異常は合併することがあり、子宮・腟の形成異常や片側の流出路閉塞を考える手がかりになります。
定期的に月経があることは、両側の流出路が正常という意味ではありません。一方から排出できても、他方に閉塞があれば血液が貯留し、周期的な痛みや腫瘤の原因になり得ます。
MRIは、腫瘤の由来と内腔の連続性を見る
提示像では骨盤内の左側に、厚い壁で囲まれた大きな低信号の内容物を持つ構造がみられます。卵巣の腫瘤と即断せず、子宮・頸管・腟との連続性を調べることが大切です。貯留した血液は、時期や濃度によって信号が変わります。
子宮の外形、内腔の数、閉塞している部位の評価には、他の断面やT1強調像なども必要です。今回の1枚だけで奇形の細分類まで確定せず、設問の水準では子宮奇形を選びます。
若年者の腫瘤を、卵巣嚢腫だけに結びつけない
卵巣嚢腫も若年者の骨盤内腫瘤の原因ですが、初経からの周期的疼痛と腎無形成という組み合わせを十分説明しません。筋腫、腺筋症、内膜ポリープより、先天的な構造と流出路の異常を優先します。
閉塞側腟と同側腎異常を伴うOHVIRAなどが関連する概念です。ただし、病名の暗記だけで提示像の構造を決めず、実際の子宮と腟の形態を確認します。
国試で押さえること
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出典・参考文献
- 厚生労働省:第120回医師国家試験問題および正答。A67・公式正答値表。
- 問題別解説の照合:コクシメイク・120A67。当該問題の解説を閲覧して照合。
- ACOG:閉塞性子宮腟奇形の評価と管理








