問題:第120回医師国家試験A46
2歳の女児。在胎29週、体重1,020gで出生し、NICUに約4か月入院した。退院後も経過観察されているが、独歩はまだできない。頭囲拡大はなく、下肢の筋緊張・腱反射が亢進し、尖足位である。Babinski徴候は陽性。頭部単純MRIのT2強調像(別冊No.19)を示す。
最も考えられるのはどれか。
a 脳性麻痺
b Chiari奇形
c 結節性硬化症
d 脊髄小脳変性症
e 先天性筋ジストロフィー
問題文は厚生労働省の原文をもとに、学習に必要な要点を抜粋・要約しています。




出典:厚生労働省「第120回医師国家試験問題および正答」・A46。提示画像は公式別冊から抽出し、画像本体に矢印や着色は追加していません。
正答を確認する
正答:a 脳性麻痺
公式正答値表:A046 A。
筋緊張と反射から、中枢神経の障害を考える
独歩ができないという情報に、下肢の筋緊張亢進、腱反射亢進、尖足位が加わっています。弛緩性の筋力低下を中心とする筋疾患よりも、錐体路の障害による痙性を考える組み合わせです。
在胎29週の早産歴と、両下肢優位の運動発達の遅れを合わせ、痙直型の脳性麻痺を考えます。Babinski徴候だけ一つで判断するのではなく、診察所見全体を読みます。
MRIでは白質の信号と量を合わせて見る
提示像では側脳室周囲の白質にT2高信号があり、側脳室の形と周囲白質の量にも注目します。早産児にみられる脳室周囲白質障害と臨床所見を結びつける問題です。脳室周囲白質軟化症(PVL)は、早産児の脳性麻痺と関連します。
白い部分があるだけで、すべて病的と判断してはいけません。小児のMRIは髄鞘化に伴って信号が変化するため、年齢、在胎週数、病変分布や白質の容量変化を一緒に評価します。成人の正常MRIの信号をそのまま基準にしないことが大切です。
他の選択肢との違い
Chiari奇形では頭蓋頸椎移行部の形態、結節性硬化症では皮質・上衣下の病変や皮膚所見などに注目します。本問では早産歴と両下肢の痙性、脳室周囲白質障害のつながりが最も自然です。
脳性麻痺の評価では、画像の診断名だけでなく運動機能や生活上の困難も確認します。MRIが示す障害と、子どもの機能を合わせて捉えましょう。
選択肢を整理する
| 選択肢・病態 | 考え方 |
|---|---|
| 中枢神経の障害 | 痙性、腱反射亢進などを診察で確認。 |
| 筋疾患 | 筋力・筋緊張・腱反射のパターンが異なる。 |
| 小児MRI | 年齢と髄鞘化を考慮して白質の信号を読む。 |
国試で押さえること
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出典・参考文献
- 厚生労働省:第120回医師国家試験問題および正答。A46・公式正答値表。
- 問題別解説の照合:コクシメイク・120A46。当該問題の解説を閲覧して照合。
- NINDS:Periventricular Leukomalacia








