第119回医師国家試験 D72(2025年)
正答:b・c
問題
80歳の男性。1か月間持続する咳嗽、血痰、微熱および体重減少を主訴に来院した。胸部エックス線写真で右上葉に空洞を伴う浸潤影を認め、喀痰の抗酸菌塗抹、結核菌PCR検査および抗酸菌培養が陽性で、肺結核と診断された。
その後、抗結核薬による標準治療が開始され、2か月が経過した。
治療効果の判定に用いられる検査はどれか。2つ選べ。
a.ツベルクリン反応
b.喀痰抗酸菌塗抹検査
c.喀痰抗酸菌培養検査
d.喀痰抗酸菌PCR検査
e.結核菌特異的全血インターフェロン γ 遊離測定法〈IGRA〉
正答の理由
治療に伴う排菌の推移を調べるため、bの喀痰抗酸菌塗抹とcの培養を用います。とくに培養陰性化は生きた菌の消失を評価する重要な指標です。PCRは死菌由来の核酸も検出するため、治療効果判定には適しません。
各選択肢の検討
a.ツベルクリン反応:感染に対する免疫反応をみるもので、治療効果の指標にはしません。
b.喀痰塗抹:正しい。排菌量の推移を確認しますが、生菌と死菌は区別できません。
c.喀痰培養:正しい。生きた菌の有無を調べ、陰性化を確認します。
d.PCR:治療後も菌の核酸を検出し得るため、反応判定には適しません。
e.IGRA:結核感染に対する免疫反応を測る検査で、治療成功の判定には用いません。
覚えるポイント
症状・画像・服薬状況も確認し、培養の推移と合わせて治療効果を評価します。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。