卵管妊娠の背景となるクラミジア感染|第119回医師国家試験A11

第119回医師国家試験 A11(2025年)

正答:b

問題

妊娠7週の腹腔鏡所見(別冊No.1)を別に示す。

この疾患と最も関係がある病原体はどれか。

a.Chlamydia pneumoniae

b.Chlamydia trachomatis

c.Gardnerella vaginalis

d.Treponema pallidum

e.Trichomonas vaginalis

子宮、左右卵管、右卵巣の矢印を保持した腹腔鏡所見。左卵管の腫大。
別冊No.1:腹腔鏡所見(読みやすい向きに回転) / 出典:厚生労働省・第119回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

腹腔鏡では左卵管が腫大しており、妊娠7週という情報と合わせて左卵管妊娠を考えます。Chlamydia trachomatisによる卵管炎は、卵管の癒着や通過障害を残し、卵管妊娠や卵管性不妊の原因となります。したがってbが正答です。画像だけで現在の病原体感染を証明したという意味ではありません。

画像の見方

原本の矢印で子宮、左右卵管、右卵巣が示されています。左卵管に限局した腫大を認め、妊娠週数から卵管妊娠を考えます。矢印と構造名を残して、読みやすい向きに回転しています。

各選択肢の検討

a.Chlamydia pneumoniae:主に呼吸器感染症と関係します。卵管障害を介した異所性妊娠との関連を問う本問には合いません。

b.Chlamydia trachomatis:正しい。性器感染から卵管炎、骨盤内炎症性疾患を起こし、卵管妊娠のリスクを高めます。

c.Gardnerella vaginalis:細菌性腟症に関係する菌です。本問で最も関連の強い病原体ではありません。

d.Treponema pallidum:梅毒の病原体です。卵管妊娠の背景となる卵管炎の代表的病原体とは異なります。

e.Trichomonas vaginalis:腟トリコモナス症の原因です。典型的には腟炎をきたします。

覚えるポイント

性器クラミジア感染は無症状でも、卵管炎による後遺障害が不妊や異所性妊娠につながります。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第119回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました