第119回医師国家試験 A9(2025年)
正答:d
問題
肩関節脱臼で正しいのはどれか。
a.横隔神経麻痺の合併が多い。
b.肩関節周囲炎の原因となる。
c.後方に脱臼することが多い。
d.再脱臼は若年者で生じやすい。
e.肩関節内転位で脱臼することが多い。
正答の理由
外傷性肩関節脱臼は前方脱臼が大部分で、若年者では初回脱臼後に再脱臼しやすく、反復性肩関節脱臼へ移行することがあります。dが正答です。関節唇や関節包・靱帯などの支持機構の損傷が、関節不安定性の原因になります。
各選択肢の検討
a.横隔神経麻痺の合併が多い:誤り。合併する神経障害として注意するのは腋窩神経麻痺であり、横隔神経麻痺ではありません。
b.肩関節周囲炎の原因となる:誤り。肩関節周囲炎を肩関節脱臼の代表的な帰結としては扱いません。脱臼後に生じる外傷後の疼痛や拘縮とは区別します。
c.後方に脱臼することが多い:誤り。前方脱臼が大部分です。
d.再脱臼は若年者で生じやすい:正しい。初回脱臼時の年齢が低いほど、再脱臼や関節不安定性が問題になりやすくなります。
e.肩関節内転位で脱臼することが多い:誤り。典型的な前方脱臼は外転・外旋方向の外力で生じます。
覚えるポイント
肩の前方脱臼では「外転・外旋、関節唇などの損傷、若年者の再発、腋窩神経障害」を結び付けます。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第119回医師国家試験問題および正答
- 日本スポーツ整形外科学会:スポーツ損傷シリーズ7・反復性肩関節脱臼
- 山形大学整形外科:肩関節初回前方脱臼に対する保存療法の有用性(肩関節1997)
- 石田康行ほか:肩関節脱臼後に腋窩神経麻痺を伴った腱板広範囲断裂の治療経験
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。