第118回医師国家試験 D51(2024年)
正答:e
問題
26歳の女性(0妊0産)。子宮頸がん検診で異常を指摘され来院した。4年前の子宮頸がん検診では異常がなかった。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。喫煙歴は20本/日を20歳から5年間。飲酒は機会飲酒。内診および経腟超音波検査で子宮と卵巣に異常を認めない。腟鏡診では、子宮腟部に肉眼的異常を認めない。酢酸加工後のコルポスコピー写真(別冊No. 19)を別に示す。
診断はどれか。
a.Behçet病
b.Bowen病
c.慢性頸管炎
d.子宮頸部腺癌
e.子宮頸部上皮内腫瘍〈CIN〉

正答の理由
検診異常に続くコルポスコピーで、酢酸加工後に白色化する異常上皮が子宮腟部にみられ、子宮頸部上皮内腫瘍〈CIN〉を考える。肉眼で異常が目立たなくても上皮内病変は存在する。生検による組織診で確定し、CINの程度や浸潤の有無を評価する。写真だけでCINの正確なグレードを決めない。
画像の見方
子宮口周囲の移行帯に、周囲より境界が明瞭な酢酸白色上皮と区画状の模様がみられる。異常上皮として狙い生検で確認する部位であり、CINを支持する。
各選択肢の検討
a:Behçet病では再発する口腔内アフタや外陰部潰瘍などが重要である。
b:Bowen病は皮膚の扁平上皮内癌を指し、本例の子宮頸部病変の診断名ではない。
c:炎症も酢酸で変化しうるが、検診異常と局在する白色上皮からCINを疑い、生検で評価する。
d:子宮頸部腺癌と断定する所見は示されず、提示像は上皮内病変をまず考える。
e:正しい。CINを疑うコルポスコピー像である。
覚えるポイント
酢酸白色化は生検部位を決める手掛かり。確定診断・グレードは組織診で評価する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。