研究における個人情報保護と医師の職業倫理|第117回医師国家試験B3

第117回医師国家試験 B3(2023年)

正答:d

問題

医師の職業倫理に反するのはどれか。

a.患者から医療施設への寄付の申し出があり受け入れた。

b.自らの専門性を超えると判断した患者を他の医療機関に紹介した。

c.サプリメントを使用する患者に健康被害に留意するよう指導した。

d.症例対照研究のために患者に許可なく本籍地を含む個人情報を収集した。

e.血液製剤の使用を拒む成人患者に意思の尊重と救命の両立とを図る努力をした。

正答の理由

患者に無断で本籍地まで含む個人情報を収集するdが不適切です。研究では目的に必要な情報を検討し、倫理審査や適切な同意手続、プライバシーの保護を行います。既存情報研究などに同意手続の例外はありますが、自由に個人情報を集めてよいという意味ではありません。

各選択肢の検討

a.患者から医療施設への寄付の申し出があり受け入れた。:寄付を受け入れることだけで倫理違反とはいえません。診療上の優遇や利益相反を生じさせない配慮は必要です。

b.自らの専門性を超えると判断した患者を他の医療機関に紹介した。:専門性の限界を認識し、適切な医療機関へ紹介する対応です。

c.サプリメントを使用する患者に健康被害に留意するよう指導した。:健康被害や相互作用に注意するよう説明するのは適切です。

d.症例対照研究のために患者に許可なく本籍地を含む個人情報を収集した。:正答。研究の必要性や適正な手続を欠く個人情報収集は許されません。

e.血液製剤の使用を拒む成人患者に意思の尊重と救命の両立とを図る努力をした。:成人患者の意思を尊重し、可能な救命方法を検討することは適切です。

覚えるポイント

研究目的でも、個人情報の必要性と適正な同意・倫理審査を確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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