鱗屑のない後天性脱色素斑は尋常性白斑|第117回医師国家試験A31

第117回医師国家試験 A31(2023年)

正答:d

問題

26歳の女性。体幹の皮疹を主訴に来院した。半年前から四肢体幹に皮疹が出現し、徐々に増数し、それぞれの皮疹も拡大している。既往に幼少時発症のアトピー性皮膚炎がある。眼疾患やてんかんはない。頸部、体幹および四肢に同一の皮疹が多発している。皮疹に鱗屑はない。痛みや痒みはない。腰部の写真(別冊No.10)を別に示す。

最も考えられるのはどれか。

a.癜風

b.体部白癬

c.葉状白斑

d.尋常性白斑

e.眼皮膚白皮症

不整形で明瞭な白斑が癒合している。
別冊No.10:腰部 / 出典:厚生労働省・第117回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

後天的に出現・拡大する、鱗屑を伴わない明瞭な脱色素斑から尋常性白斑を考えます。写真では不整形の白斑が癒合し周囲と色調差が明瞭です。葉状白斑のような先天性・幼少期からの病変や、真菌症による鱗屑を伴う病変とは異なります。

画像の見方

腰部に周囲の皮膚より著しく白い不整形の斑があり、複数の白斑が癒合しています。表面に明らかな鱗屑や炎症性隆起は認めず、脱色素斑として捉えます。

各選択肢の検討

a.Malasseziaによる病変で、通常は細かい鱗屑を伴います。

b.環状紅斑や辺縁の鱗屑を認めることが多く、必要に応じ真菌鏡検を行います。

c.結節性硬化症に関連する葉状白斑は通常は早期からみられ、本例の後天性・進行性の脱色素とは合いません。

d.正しい。鱗屑のない後天性白斑が増数・拡大しています。

e.先天的な色素形成障害で、皮膚・毛髪・眼の色素減少を来す病態です。

覚えるポイント

皮膚の色が薄く見える病変には真菌症・炎症後色素脱失などもあり、必要に応じWood灯や真菌検査で鑑別します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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