第116回医師国家試験 F54(2022年)
正答:b
問題
6歳の男児。就学前の健康診断で一側の高度感音難聴があると指摘され、母親に連れられて来院した。新生児仮死の既往はなく、発達の異常を指摘されたこともない。新生児期の聴覚スクリーニング検査では両側とも異常はないといわれた。2歳時に耳下腺炎の既往がある。
難聴の原因として最も考えられるのはどれか。
a.慢性中耳炎
b.流行性耳下腺炎
c.先天性風疹症候群
d.低酸素性虚血性脳症
e.Treacher Collins症候群
正答の理由
新生児期に異常を指摘されず、2歳時の耳下腺炎後に生じた可能性のある一側高度感音難聴から、ムンプス難聴が最も考えられます。一側性では日常会話が可能で気付かれにくいことがあります。スクリーニング正常だけで先天性難聴全てを否定するわけではありません。
各選択肢の検討
a.主に伝音難聴を生じる病態です。
b.正しい。ムンプスは不可逆的な高度感音難聴を起こし得ます。
c.感音難聴を起こしますが、本例の経過と耳下腺炎既往ではbが適します。
d.仮死の既往や発達異常がなく、本例では根拠に乏しいです。
e.顔面骨格・外耳や中耳の形成異常による伝音難聴が代表的です。
覚えるポイント
耳下腺炎既往と後天性一側高度感音難聴はムンプスを考える。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。