断酒後の振戦・発汗は身体依存を示す|第116回医師国家試験F50

第116回医師国家試験 F50(2022年)

正答:a

問題

33歳の男性。3か月前から欠勤が増え、職場でアルコール臭を指摘された。産業医の勧めで精神科を受診したところ、アルコール依存症と診断された。診察時、「仕事が忙しく気分が落ち込むため飲酒量が増えた。飲みすぎといわれたので3日前から断酒した」という。手指の震えと発汗を認める。

この患者で正しいのはどれか。

a.身体依存が認められる。

b.医師から退職を勧める。

c.うつ病を合併する可能性は低い。

d.治療の第一選択は薬物療法である。

e.自ら積極的に治療を求めることが多い。

正答の理由

断酒3日後の手指振戦と発汗はアルコール離脱症状に合致し、身体依存を示します。離脱の重症化を評価し必要な薬物治療を行う一方、依存症の継続治療は心理社会的支援や動機付け、生活調整などを組み合わせます。

各選択肢の検討

a.正しい。中断により離脱症状が現れています。

b.一律に退職させず、治療と就労継続・休職等を個別に調整します。

c.抑うつやうつ病を合併し得るため評価が必要です。

d.離脱期の薬物治療は重要ですが、依存症全体の治療を薬物療法だけで説明できません。

e.病識や動機付けの問題で受診に結び付かないこともあり、支援が必要です。

覚えるポイント

離脱症状は身体依存。離脱治療と長期の依存症支援を分けて考える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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