第116回医師国家試験 D28(2022年)
正答:e
問題
3歳の男児。居間で咳をし、気持ちの悪そうな顔をしているところを母親に見つけられ、連れられて救急外来を受診した。意識は清明。泣いていない。母親の話では子どもの周りには灰皿とたばこの吸い殻があり、1円玉や10円玉などの硬貨も財布とともに散らばっていたと言う。
誤飲に対する処置を判断する情報として有用性が低いのはどれか。
a.「吐かせましたか」
b.「水を飲ませましたか」
c.「口の中に何か入っていましたか」
d.「どれくらい時間がたっていますか」
e.「以前にこのようなことはありましたか」
正答の理由
現在の誤飲への対応には、原因物質・量・時刻、症状、既に行った処置が直結します。既往の誤飲歴は再発予防等には役立ちますが、今回の緊急処置を判断する情報としては相対的に優先度が低くなります。「吐かせたか」を確認するのは既に行った処置の把握であり、家庭で吐かせることを勧める意味ではありません。
各選択肢の検討
a.催吐が既に行われたか、誤嚥などの二次的危険を把握する情報になります。
b.たばこでは水等でニコチンが溶け出し吸収されやすくなるため、既に飲ませたかは重要です。
c.誤飲物や残留物の特定・量の推定に役立ちます。
d.経過観察や検査、除去の要否などの判断に関係します。
e.正答。再発予防には有用ですが、今回の物質・時刻・処置より急性期の判断への寄与が低い情報です。
覚えるポイント
誤飲は何を・どれだけ・いつ・現在の症状・既にした処置を確認する。家庭で催吐を勧めない。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。