本人の同意を確認できない場合の医療保護入院|第116回医師国家試験C49

第116回医師国家試験 C49(2022年)

正答:d

問題

75歳の女性。夜間に徘徊することに困った夫に付き添われて来院した。78歳の夫と2人暮らしである。60歳で発症したアルツハイマー型認知症が進行し、最近3カ月はひとりで出かけて自宅から離れた場所まで歩き回り、警察に保護されることが多くなった。徘徊や不眠などの原因精査と治療のため、精神科病棟に入院することになった。本人はほとんど言葉を発せず、意思も確認できない。夫の認知機能に低下は認めない。

適切な入院形式はどれか。

a.緊急措置入院

b.措置入院

c.応急入院

d.医療保護入院

e.任意入院

正答の理由

本人の有効な入院同意を確認できず、精神障害のため入院による医療・保護が必要な場合には、精神保健指定医の診察・判定と家族等の同意を得て医療保護入院を検討します。本例では同意者となり得る夫が同行しています。家族の介護負担だけで入院が決まるわけではなく、まず本人の治療の必要性と権利に配慮します。2022年出題時の制度に沿った選択で、現在は入院期間・更新等の法改正にも従います。

各選択肢の検討

a.急速を要する自傷他害のおそれ等を前提とする制度で、本例にその要件は示されていません。

b.精神障害により自傷他害のおそれがあること等を要し、本例の情報では該当しません。

c.急速を要し家族等の同意が得られない等の場合の制度で、夫が同行する本例の第一選択ではありません。

d.正しい。指定医の判定と家族等の同意を含む所定の手続が必要です。

e.本人の有効な同意を要します。本例では意思を確認できません。

覚えるポイント

医療保護入院は、入院治療の必要性・指定医の判定・家族等の同意を確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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