第116回医師国家試験 C44(2022年)
正答:a
問題
日齢3の男児。軽度の腹部膨満を認めると看護師から指摘があった。在胎40週、3,100 gで出生。①胎便排泄は生後48時間に認められた。②体重2,950 g。体温37.0 ℃。心拍数136/分、整。血圧74/46 mmHg。呼吸数40/分。③大泉門は2×2 cmであった。④皮膚は黄疸を認める。腹部は⑤肝臓を右季肋下に1 cm触知した。
下線部のうち異常所見はどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤
正答の理由
公式正答は生後48時間での初回胎便排泄を示す①です。満期産児の胎便は通常もっと早く排泄されるため、本例では腹部膨満と合わせて遅延を警戒し、Hirschsprung病等の腸閉塞性疾患を評価します。ただし資料によって正常の範囲を24〜48時間とするため、48時間という時刻だけで疾患を確定するわけではありません。ほかの項目は日齢3でみられ得る所見です。
各選択肢の検討
a.公式正答。腹部膨満を伴う遅い胎便排泄として評価します。
b.出生体重から150 g、約4.8%の減少で、生理的体重減少の範囲内です。哺乳・水分状態も確認します。
c.2×2 cmは新生児の大泉門の大きさとして異常とはいえません。
d.日齢3は生理的黄疸がみられる時期です。ただし程度を測定し、病的黄疸を必要に応じて除外します。
e.新生児では肝縁を右季肋下1〜2 cm程度触れることがあり、1 cmだけでは肝腫大としません。
覚えるポイント
新生児の所見は日齢と経過で判断し、腹部膨満+胎便の遅れを見逃さない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第116回医師国家試験問題および正答
- NHS Genomics Education:胎便排泄遅延の新生児評価
- AAP:日齢3〜5の体重減少と栄養評価
- Stanford Medicine:新生児診察と正常肝縁
- NICE:新生児黄疸の評価
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。