物忘れの神経心理学的評価|第116回医師国家試験C39

第116回医師国家試験 C39(2022年)

正答:d

問題

64歳の女性。1年前から徐々に物忘れがひどくなってきていることを心配した家族に伴われて来院した。最近は財布をしまったことや食事をしたことを思い出せないこともあるという。

この患者の診断に有用な検査はどれか。

a.Rorschachテスト

b.田中・Binet知能検査

c.津守・稲毛式発達検査

d.Wechsler成人知能検査

e.簡易精神症状評価尺度[Brief Psychiatric Rating Scale〈BPRS〉]

正答の理由

生活上の出来事の記憶が抜け、徐々に進行しているため認知症等を考えます。提示検査では、成人の知的・認知機能を領域別に評価できるWechsler成人知能検査が有用です。ただしこれだけで認知症やその病型を確定せず、生活機能、病歴、認知機能スクリーニング、身体診察・検査等を総合します。

各選択肢の検討

a.人格・心理的側面をみる投影法で、本例の認知機能評価の優先検査ではありません。

b.知能評価に用いる検査ですが、提示項目では成人の領域別認知機能を評価するdが適切です。

c.乳幼児の発達を評価する検査です。

d.正しい。成人の認知機能の水準や領域間の特徴を把握します。

e.主に精神病症状等の重症度を評価する尺度で、物忘れの認知機能評価とは目的が異なります。

覚えるポイント

成人の神経心理学的検査は診断の一部として使い、生活機能と合わせて解釈する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第116回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました