疾病統計の定義と社会的健康決定要因|第116回医師国家試験C21

第116回医師国家試験 C21(2022年)

正答:d

問題

我が国における近年の疾病や疾病リスクについて正しいのはどれか。

a.脳血管疾患の患者数は年々増加している。

b.過剰飲酒の割合は男性低所得層で最も高い。

c.悪性新生物(全部位)年齢階級別死亡率は60代で増加傾向が見られる。

d.40歳未満女性の部位別悪性新生物では子宮頸がんが最も罹患率が高い。

e.糖尿病罹患は遺伝や生活習慣が主な要因で、社会的環境の関与は少ない。

正答の理由

公式正答はdです。ただし、子宮頸癌を40歳未満の女性で最多とする整理には、上皮内癌を含む集計という条件が必要です。浸潤癌のみの集計では乳癌に次ぐ2位とされ、上皮内癌を含めると1位になることが行政資料にも示されています。統計問題は出題当時の調査期間、対象者、疾患の集計範囲を確認して読みます。

各選択肢の検討

a.出題当時の患者調査の推移から、脳血管疾患患者が年々増加しているとはいえません。死亡数や高齢化と患者数を混同しません。

b.所得と飲酒の関係は、性別、調査年、飲酒の定義によって異なります。平成30年国民健康・栄養調査では、男性低所得層が最多という結果ではありません。

c.出題当時の全がん死亡率の年齢別推移では、60歳代を含む50〜70歳代で低下傾向が示されています。

d.公式正答。上皮内癌を含める場合の順位として理解し、浸潤癌のみの場合とは区別します。

e.所得、教育、就労状況、食環境なども生活習慣や医療へのアクセスを通じて糖尿病リスクに影響します。

覚えるポイント

がんの順位は上皮内癌を含むかで変わる。試験の正答と集計条件を併記する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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