第116回医師国家試験 B2(2022年)
正答:c
問題
異常呼吸あるいは息切れを主訴とする患者の所見と原因の組合せについて正しいのはどれか。
| 所見 | 原因 | |
|---|---|---|
| a | Coarse crackles | 喘息 |
| b | 胸部打診で濁音 | 気胸 |
| c | 頸静脈の怒張 | 右心不全 |
| d | SpO2 95%(room air) | 呼吸不全 |
| e | Cheyne-Stokes呼吸 | 上気道閉塞 |
正答の理由
頸静脈の怒張は右房圧上昇を反映し、右心不全で認めます。所見は特定疾患だけに固有ではありませんが、本問ではcが適切な組合せです。
各選択肢の検討
a.coarse cracklesは気道分泌物などで生じる断続性副雑音です。喘息の代表的所見はwheezesです。
b.気胸では含気増加により鼓音・過共鳴となります。濁音は胸水などでみられます。
c.正しい。右心系のうっ血により頸静脈が怒張します。
d.室内気でSpO2 95%という値だけから呼吸不全とは診断しません。呼吸不全の基本的な酸素化基準はPaO2 60 Torr以下です。
e.Cheyne-Stokes呼吸は呼吸の増減と無呼吸を反復し、心不全や中枢神経障害などでみられます。上気道閉塞の代表所見ではありません。
覚えるポイント
打診音、呼吸音、静脈うっ血、酸素化をそれぞれ対応させる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第116回医師国家試験問題および正答
- Stanford Medicine:Pulmonary examination
- Stanford Medicine:頸静脈圧・頸静脈波形の診察
- 日本呼吸器学会:非がん性呼吸器疾患緩和ケア指針2021・酸素療法
- AHA:睡眠時無呼吸と心血管疾患(Cheyne-Stokes呼吸)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。