公式に4通りの正答を認めた発熱・咽頭炎の鑑別|第116回医師国家試験A71

第116回医師国家試験 A71(2022年)

正答:a・b・c/a・b・d/a・c・d/b・c・d(a〜dのうち3つ。公式の4許容組合せ)

問題

5歳の女児。3日前からの高熱を主訴に母親とともに来院した。咽頭痛と食欲低下を認めるが、咳嗽や鼻汁は認めない。体温39.6 ℃。脈拍120/分、整。呼吸数28/分。SpO2 100 %(room air)。活気良好。顔色良好。眼球結膜に軽度の発赤を認める。咽頭の発赤を認め、口蓋扁桃に白苔の付着を認める。両側の頸部に径1.5 cm のリンパ節を4個ずつ触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

可能性が高い疾患はどれか。3つ選べ。

a.川崎病

b.溶連菌感染症

c.EB ウイルス感染症

d.アデノウイルス感染症

e.パルボウイルス B19 感染症

正答の理由

本問は公式にABC、ABD、ACD、BCDの4通りを正解として採点します。理由は「設問が不明確で複数の選択肢が正解と考えられるため」です。すなわちa〜dのうち3つを選ぶ扱いで、特定の3疾患だけに限定しません。発熱・扁桃白苔・頸部リンパ節腫脹から溶連菌・EBウイルス・アデノウイルスを鑑別し、結膜充血があるため川崎病も追加評価します。いずれもこの症例文だけで確定するものではありません。

各選択肢の検討

a.公式許容の対象です。結膜充血、咽頭所見、頸部リンパ節腫脹と発熱があり鑑別に残しますが、現時点で典型的主要症状が揃うとは断定しません。

b.公式許容の対象です。発熱・咽頭痛・白苔・頸部リンパ節腫脹が合い、迅速検査や培養で評価します。結膜炎は通常の溶連菌性咽頭炎には非典型です。

c.公式許容の対象です。伝染性単核球症では発熱、咽頭炎、リンパ節腫脹がみられます。肝脾腫がないだけでは否定できません。

d.公式許容の対象です。発熱・咽頭炎・結膜炎は咽頭結膜熱に合います。

e.公式許容の対象外です。典型的には頬部紅斑や網目状皮疹などを考え、本例の白苔性咽頭炎の組合せは非典型です。

覚えるポイント

A71は4許容組合せを確認し、白苔性咽頭炎と結膜所見の鑑別を整理する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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