第115回医師国家試験 F26(2021年)
正答:d
問題
2019年以前の我が国におけるインフルエンザについて、正しいのはどれか。
a.小児に比べて大人の罹患率が高い。
b.罹患数は1シーズンに1〜2万人である。
c.4月から5月にかけて流行のピークがある。
d.他の年齢層に比べて高齢者の致死率が高い。
e.オセルタミビル耐性のウイルス株が90 %以上を占める。
正答の理由
季節性インフルエンザでは、罹患しやすさと重症化・死亡のリスクを分けて考えます。高齢者は肺炎や基礎疾患の増悪などにより重症化しやすく、致死率が高い集団です。本問は2019年以前の通常の季節性流行を問うもので、その後の流行時期の変化を当てはめません。
各選択肢の検討
a.小児で罹患率が高いのが一般的で、大人の方が高いという記述は適切ではありません。
b.流行規模ははるかに大きく、2018/19シーズンの2019年第17週までの累積推計受診者数は約1,200.5万人でした。
c.一般に冬にピークを迎えます。2018/19シーズンは1月下旬〜2月上旬でした。
d.正しい。高齢者では肺炎等の重症化や死亡のリスクが高くなります。
e.全体の90 %以上という一般化は誤りです。2018/19年のA(H1N1)pdm09解析ではオセルタミビル・ペラミビル耐性は0.9 %でした。耐性率は時期・型・亜型・薬剤で異なります。同じ資料でアマンタジンに対するM2阻害薬耐性が100 %とされることとは区別します。
覚えるポイント
小児は罹患、高齢者は重症化・死亡のリスクに注目する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。