第115回医師国家試験 E30(2021年)
正答:e
問題
14歳の女子。採血を伴う臨床研究に参加してもらいたい。患者には知的障害や認知機能障害はない。
誤っているのはどれか。
a.患者への説明は理解ができるように行う。
b.インフォームド・アセントを得る必要がある。
c.同意書は記名・捺印もしくは自署名が必要である。
d.採血行為による侵襲の程度は倫理審査委員会で判断する。
e.保護者が同意しなくても当人が同意すれば研究参加は可能である。
正答の理由
本例は14歳で採血を伴う研究であり、年齢に応じた説明と本人のアセントに加え、適切な代諾者からの同意を得る必要があります。本人が希望していても保護者が同意しない状況で参加させてよいとはいえません。本人の拒否も尊重します。実際には研究の種類・適用指針と計画書を確認し、倫理審査を経て実施します。
各選択肢の検討
a.本人が理解しやすい内容・方法で説明します。
b.本人の理解に応じて説明し、賛意を確認します。出題当時の指針の規定は「アセントを得るよう努めなければならない」です。代諾があっても本人の意思確認を省くという意味ではありません。
c.出題当時の文書同意の方法として適切です。現在は適用指針の要件を満たす電子的方法もあり、紙への捺印だけを普遍的条件とはしません。
d.採血量・回数・対象者の状態等から侵襲を評価し、研究計画を倫理審査委員会で審査します。採血なら常に同じ侵襲区分とはしません。
e.誤りで正答。本例では本人の意思確認だけで代諾者同意を省くことはできません。
覚えるポイント
小児研究は本人の理解と意思を尊重し、必要な代諾と倫理審査を行う。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。