直腸癌術後の肺結節の組織診断|第115回医師国家試験D27

第115回医師国家試験 D27(2021年)

正答:d

問題

74歳の女性。胸部エックス線で異常陰影を指摘され来院した。3年前に直腸癌に対する手術を施行され、経過観察中である。昨年は異常を指摘されていない。胸部エックス線写真(別冊No. 7A)及び胸部造影CT(別冊No. 7B)を別に示す。

診断確定のために最も有用な検査はどれか。

a.胸部MRI

b.喀痰細胞診

c.腫瘍マーカー

d.気管支鏡検査

e.骨シンチグラフィ

左下肺野の結節影を示す胸部エックス線写真
胸部エックス線写真(A) / 出典:厚生労働省・第115回D別冊(原本の該当ページ)
左下葉末梢の充実性結節を示す胸部CT
胸部造影CT(B) / 出典:厚生労働省・第115回D別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

直腸癌術後に新たな肺結節が出現しています。肺転移だけでなく原発性肺癌等も鑑別し、組織を採取する気管支鏡検査が提示肢中では最も有用です。末梢病変では到達性に応じて超音波ガイド等を用い、経皮的生検や手術を選ぶ場合もあります。画像と既往歴だけで転移と確定はしません。

画像の見方

エックス線写真では左下肺野に結節影があり、CTでも左下葉末梢に充実性の結節を認めます。孤立性肺結節の形態だけでは直腸癌転移と原発性肺癌の区別は確定できず、組織診断が重要です。

各選択肢の検討

a.形態や進展評価に用いる場合はありますが、組織型を確定できません。

b.細胞が得られれば診断に役立ちますが、末梢の小結節では感度に限界があります。

c.補助情報であり、転移か原発性肺癌かをこれだけで確定はできません。

d.正しい。病変から細胞・組織を採取して診断を進めます。

e.骨転移の評価であり、肺結節の病理診断を確定する検査ではありません。

覚えるポイント

他臓器がんの既往があっても新しい肺結節を自動的に転移と決めない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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