第115回医師国家試験 D24(2021年)
正答:d
問題
27歳の女性。下痢が持続することを主訴に来院した。インドに4か月間滞在し、10日前に帰国した。帰国する1週前から下痢が始まった。帰国後に受診した際にレボフロキサシンを処方された。その後1週間服薬しているが、下痢が持続しているという。便の顕微鏡写真(別冊No. 5)を別に示す。
この患者の治療で最も適切なのはどれか。
a.ST合剤
b.クリンダマイシン
c.セファレキシン
d.メトロニダゾール
e.レボフロキサシン

正答の理由
渡航後の持続性下痢と、便中の洋梨形で左右対称の原虫からジアルジア症を考えます。ジアルジアは細菌ではなく原虫であり、提示肢ではメトロニダゾールが適切です。治療後も症状が続く場合は、再感染や服薬状況、病原体の残存等を再評価します。
画像の見方
先端が細くなる洋梨形の原虫を認め、左右に並ぶ核様構造と対称的な形がジアルジアの栄養体に合います。菌体や一般的な寄生虫卵ではなく、栄養体の形態に注目します。
各選択肢の検討
a.一部の腸管寄生原虫には用いますが、ジアルジアの標準的な選択薬ではありません。
b.ジアルジアに対する標準治療ではありません。
c.セフェム系抗菌薬で、ジアルジアには適しません。
d.正しい。ジアルジアに有効な抗原虫薬です。
e.既に服用して改善せず、原虫に対する治療として選びません。
覚えるポイント
渡航後の持続性下痢で洋梨形の栄養体をみたらジアルジアを考える。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。