第115回医師国家試験 D3(2021年)
正答:e
問題
眼科救急疾患と初期対応の組合せで正しいのはどれか。
| 選択肢 | 疾患 | 初期対応 |
|---|---|---|
| a | 眼窩蜂巣炎 | 炭酸脱水酵素阻害薬の内服 |
| b | 急性涙囊炎 | アトロピン点眼 |
| c | 急性ぶどう膜炎 | ピロカルピン点眼 |
| d | 裂孔原性網膜剝離 | 副腎皮質ステロイド点眼 |
| e | 網膜中心動脈閉塞症 | 眼球マッサージ |
正答の理由
公式正答はeです。出題時の組合せでは、網膜中心動脈閉塞症に眼球マッサージを対応させています。ただし本試験後の2021年3月に公表されたAHA声明では、眼球マッサージ等は有効性が証明されず有害となり得るとされています。現在の対応として自己判断で勧めず、網膜の脳卒中として直ちに救急・眼科で評価し、再灌流治療の適応と全身血管リスクを検討します。
各選択肢の検討
a.眼窩蜂巣炎は抗菌薬と必要に応じ外科処置を要し、眼圧下降薬の内服で感染を治療しません。
b.急性涙囊炎では抗菌薬等で感染に対応します。アトロピン点眼は治療の中心ではありません。
c.ぶどう膜炎では病因に応じ抗炎症治療や散瞳・調節麻痺薬を用います。縮瞳薬ピロカルピンを標準対応とはしません。
d.裂孔原性網膜剝離は網膜の復位・裂孔閉鎖を目的とする処置・手術を検討し、ステロイド点眼だけでは治療できません。
e.公式正答。ただし眼球マッサージは現在の有効性・安全性が確立した標準治療として推奨されるものではありません。
覚えるポイント
公式正答と現在の救急対応を分ける。突然の無痛性片眼視力低下は緊急評価。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。