インスリンによる血中カリウム・脂質・ケトン体の変化|第114回医師国家試験F34

第114回医師国家試験 F34(2020年)

正答:b・c・d

問題

インスリンの作用により血中濃度が低下するのはどれか。3つ選べ。

a.尿酸

b.カリウム

c.ケトン体

d.トリグリセリド

e.総コレステロール

正答の理由

インスリンはカリウムの細胞内への移行を促し、血中カリウム濃度を低下させます。また脂肪組織の脂肪分解と肝臓でのケトン体産生を抑え、血中ケトン体を減らします。血中トリグリセリドも低下します。脂肪分解の抑制やトリグリセリドに富むリポ蛋白の処理などが関わりますが、脂肪組織のリポ蛋白リパーゼ活性の上昇は遅れて現れるため、急性の低下をこの作用だけで説明することはできません。

各選択肢の検討

a.誤り。インスリンには腎での尿酸排泄を減らす作用があり、血中尿酸を低下させる代表的作用ではありません。

b.正しい。カリウムの細胞内への取り込みを促進します。

c.正しい。脂肪分解を抑え、ケトン体産生の材料となる遊離脂肪酸の供給を減らします。

d.正しい。トリグリセリドに富むリポ蛋白の処理を促進します。脂肪合成促進と血中濃度低下は両立します。

e.本問では選ばない。総コレステロールを一律に低下させる作用とはいえません。糖尿病治療による脂質全体の改善と、直接の生理作用を区別します。

覚えるポイント

インスリンは血中K・ケトン体・トリグリセリドを低下させる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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