頸髄損傷と万能カフによる把持の補助|第114回医師国家試験F15

第114回医師国家試験 F15(2020年)

正答:b

問題

用具の写真(別冊No.3 ①〜⑤)を別に示す。

頸髄損傷によって第6頸髄レベル以下の機能が障害されている患者が使用する自助具はどれか。

a.①

b.②

c.③

d.④

e.⑤

①吸気訓練器、②フォークを装着した万能カフ、③電動車椅子。
別冊No.3:用具①〜③ / 出典:厚生労働省・第114回F別冊(原本の該当ページ)
④上肢を吊り下げて支持する装置、⑤スリングを備えた移乗用リフト。
別冊No.3:用具④・⑤ / 出典:厚生労働省・第114回F別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

②は万能カフです。手に装着した帯にフォークなどの柄を固定し、手指で十分に握れなくても、残存する肩や肘の運動を利用して食事などを行えるようにします。本問は「第6頸髄レベル以下の機能が障害」という記載であり、「第6頸髄まで機能が残る」という意味に読み替えないようにします。

画像の見方

②は帯にフォークを取り付ける構造で、食具を握り続けなくても手に固定できます。④の上肢支持装置、⑤の移乗用リフトとは用途が異なります。

各選択肢の検討

a.誤り。①は吸気訓練に用いる器具です。食具などの把持を代償する自助具ではありません。

b.正しい。②の万能カフは、握力が不十分な手に食具などを固定する自助具です。

c.誤り。③は電動車椅子で、移動を支援する福祉用具です。頸髄損傷者にも用いられますが、本問の公式正答は、残存する上肢機能を利用して把持を補う②です。

d.誤り。④は上肢を吊り下げて支持する装置です。残存筋力で上肢を動かしやすくし、状態に応じて利用されます。頸髄損傷者には使わないという意味ではなく、本問では食具などの把持を補う自助具②を選びます。

e.誤り。⑤は移乗を支援するリフトです。頸髄損傷者の介助に役立つ機器ですが、②のような把持を補う自助具ではありません。

覚えるポイント

手指で握れないときは、万能カフで食具を手に固定し、残存する上肢機能を利用する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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