第114回医師国家試験 E16(2020年)
正答:a
問題
HbA1cについて正しいのはどれか。
a.貧血の影響を受ける。
b.グルコース以外の糖類も影響する。
c.過去1〜2週間の血糖状況を反映する。
d.赤血球内の酵素反応により形成される。
e.我が国のメタボリックシンドロームの診断基準に含まれている。
正答の理由
HbA1cはヘモグロビンにグルコースが非酵素的に結合したもので、血糖だけでなく赤血球の寿命や代謝回転にも影響されます。例えば溶血性貧血では低め、鉄欠乏性貧血では高めに出ることがあり、貧血なら必ず同じ方向に変化するわけではありません。
各選択肢の検討
a.正しい。貧血の種類により、血糖から予想される値とずれることがあります。
b.誤り。HbA1cはグルコースによるヘモグロビンの糖化を示す指標です。
c.誤り。おおむね過去2〜3か月の平均的な血糖状態を反映し、とくに直近1か月の影響が大きくなります。過去1〜2週間だけの指標ではありません。
d.誤り。形成は非酵素的な糖化反応です。測定法として酵素法があることと区別します。
e.誤り。国内の学会合同診断基準では空腹時血糖を用います。特定健診や保健指導でHbA1cを用いる判定とは区別します。
覚えるポイント
HbA1cは血糖と赤血球寿命で考える。貧血によるずれの方向は一律ではない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第114回医師国家試験問題および正答
- NGSP:HbA1c測定値の解釈に影響する因子
- NIDDK:The A1C Test & Diabetes
- NGSP:2025 Clinical Advisory Committee報告(非酵素的糖化)
- 厚生労働省:メタボリックシンドロームの診断基準
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。