動眼神経麻痺を伴うくも膜下出血|第114回医師国家試験B34

第114回医師国家試験 B34(2020年)

正答:e

問題

62歳の女性。突然の激しい頭痛のため救急車で搬入された。悪心および嘔吐を伴う強い頭痛があり、救急車を要請した。

意識レベルは JCSⅠ-1。体温36.9 ℃。心拍数92/分、整。血圧150/88 mmHg。呼吸数14/分。SpO₂ 100 %(鼻カニューラ1 L/分酸素投与下)。神経診察では片麻痺を認めないが、右の眼瞼下垂を認める。瞳孔径は右6 mm、左3 mm。対光反射は左で迅速だが右で消失している。

最も考えられるのはどれか。

a.髄膜炎

b.脳梗塞

c.片頭痛

d.緊張型頭痛

e.脳動脈瘤破裂

正答の理由

突然の強い頭痛と嘔吐に、右眼瞼下垂・散瞳・対光反射消失という瞳孔障害を伴う右動眼神経麻痺が加わっています。脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血を強く疑います。とくに内頸動脈・後交通動脈分岐部の瘤が動眼神経を圧迫する病態が重要です。

各選択肢の検討

a.頭痛や嘔吐は起こり得ますが、突然の発症と片側の瞳孔障害を伴う動眼神経麻痺を最もよく説明しません。

b.脳幹梗塞等も鑑別になりますが、この発症様式ではまず動脈瘤破裂を疑います。

c.初めての突然の激烈頭痛に局所神経症状を伴い、一次性頭痛と判断してはいけません。

d.緊張型頭痛では通常、散瞳を伴う動眼神経麻痺を説明できません。

e.正しい。くも膜下出血と動脈瘤による動眼神経圧迫を評価します。

覚えるポイント

突然の激烈頭痛に散瞳を伴う動眼神経麻痺は、動脈瘤性くも膜下出血を疑う。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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