NSAID過量服用で注意する有害作用|第114回医師国家試験A32

第114回医師国家試験 A32(2020年)

正答:d

問題

26歳の女性。NSAIDの追加処方を希望して来院した。15歳ころから月経時に下腹痛があり市販の鎮痛薬を常用していた。6か月前から月経痛が強くなり受診した。精査の結果、子宮と卵巣に異常がなく機能性月経困難症と診断され、NSAIDを処方された。その後も疼痛が続いたため、NSAIDを倍量にして連日服用していたという。本日、NSAIDのさらなる増量を希望して来院した。

追加処方にあたり注意すべき事項として誤っているのはどれか。

a.浮腫

b.鼻出血

c.血圧上昇

d.乳汁漏出

e.上腹部痛

正答の理由

乳汁漏出はNSAIDの代表的な有害作用ではありません。一方、腎でのプロスタグランジン産生抑制に伴う体液貯留・浮腫・血圧上昇、血小板機能への影響や血小板減少による出血、胃十二指腸粘膜障害に注意します。自己判断の倍量・連日服用をそのまま増量するのではなく、服薬量と臓器障害を確認し、月経困難症の治療を再評価します。

各選択肢の検討

a.注意します。腎血流やNa・水排泄への影響で体液貯留と浮腫を起こし得ます。

b.注意します。血小板機能への影響や薬剤性血小板減少等に伴う出血症状を確認します。

c.注意します。Na・水貯留や降圧薬の作用減弱等で血圧が上がり得ます。

d.誤っているのはこれです。高プロラクチン血症などでみられる症状で、NSAIDの典型的有害作用ではありません。

e.注意します。胃炎・消化性潰瘍や消化管出血等を疑う症状です。

覚えるポイント

NSAIDの増量前は消化管・腎機能・体液量・血圧・出血を確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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