妊娠中の薬物療法の基本原則|第113回医師国家試験E10

第113回医師国家試験 E10(2019年)

正答:a

問題

妊娠中の薬物療法の原則について正しいのはどれか。

a.多剤併用はできる限り避ける。

b.NSAIDsは妊娠後期であれば投与できる。

c.抗菌薬としてキノロン系が推奨されている。

d.妊娠判明時には服用中の薬剤を一旦中止させる。

e.妊娠4週未満は薬剤による催奇形性の可能性が高くなる。

正答の理由

妊娠中は母体の病気を適切に治療しつつ、必要な薬剤を適切な用量で使用し、不必要な多剤併用を避けます。妊娠が分かっただけで一律に薬を中止すると母体疾患が悪化することがあり、薬剤・投与時期・病状ごとに利益とリスクを評価します。

各選択肢の検討

a.正しい。不必要な併用を避けます。ただし母体の病状に必要な併用まで一律に禁止する意味ではありません。

b.妊娠後期のNSAIDsは胎児動脈管収縮等が問題です。現在は妊娠20週以降の胎児腎機能・羊水量にも注意が必要です。適応のある低用量アスピリンは別に判断します。

c.一律に推奨する薬剤群ではありません。例えばシプロフロキサシンは通常ほかの選択肢を優先し、代替薬が不適切等の場合は個別に検討します。

d.一律の中止は不適切です。原疾患悪化や急な中止の影響もあり、処方医と相談して継続・変更・中止を判断します。

e.受精直後から着床期は一般に「全か無か」の考え方で整理し、器官形成期と区別します。ただし例外や薬の体内残留があり、曝露時期だけで完全に安全と保証しません。

覚えるポイント

妊娠中は必要な治療を続けながら、不必要な併用を避けます。判明しただけで一律に休薬しません。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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