第113回医師国家試験 C47(2019年)
正答:d
問題
24歳の女性。発熱と頸部腫瘤を主訴に来院した。2か月前から左頸部腫瘤を自覚していた。2週間前に発熱と寝汗が出現し、改善しないため受診した。6か月で7 kgの体重減少があった。
体温37.8℃。脈拍96/分、整。左頸部、左鎖骨上窩および両側鼠径部に弾性硬、圧痛のない径2〜3 cmのリンパ節を4個触知する。左頸部リンパ節の生検組織のH-E染色標本(別冊No.6)を別に示す。免疫染色ではCD30陽性の細胞を認める。
この患者に行う治療に含むべき薬剤はどれか。
a.イソニアジド
b.リツキシマブ
c.ビンクリスチン
d.ブレオマイシン
e.全トランス型レチノイン酸

正答の理由
発熱、寝汗、体重減少、無痛性リンパ節腫大に加え、大きな核小体を持つ二核性のReed–Sternberg細胞を認め、CD30陽性であることから古典的Hodgkinリンパ腫を考えます。出題時の代表的なABVD療法にはブレオマイシンを含みます。現在の治療は病期・リスク・治療反応等によって選択され、全症例でブレオマイシンが必須という意味ではありません。
画像の見方
著明な核小体を有する二核性大型細胞と背景リンパ球
各選択肢の検討
a.結核の治療薬です。病理・免疫染色は古典的Hodgkinリンパ腫を示唆します。
b.CD20を標的とします。古典的Hodgkinリンパ腫の標準的ABVD構成薬ではありません。
c.ABVDのVはビンブラスチンであり、ビンクリスチンとは異なります。他のレジメンには含まれる場合があります。
d.正しい。ABVDはドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジンです。
e.急性前骨髄球性白血病等の治療で用い、本問の疾患に対する代表薬ではありません。
覚えるポイント
CD30陽性Reed–Sternberg細胞とHodgkinリンパ腫。ABVDのVはビンブラスチン。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。