第113回医師国家試験 A54(2019年)
正答:b
問題
65歳の女性。検診のマンモグラフィで異常陰影を指摘され来院した。右乳房に長径2 cmの腫瘤を触知する。腫瘤は円形、弾性硬で、可動性は良好で圧痛を認めない。乳頭からの分泌物を認めない。マンモグラム(別冊No.23)を別に示す。乳房超音波検査で辺縁不整な低エコー腫瘤像を認める。
次に行うべき検査はどれか。
a.乳管造影
b.穿刺細胞診
c.腹部造影CT
d.腫瘍マーカー測定
e.血中エストラジオール測定

正答の理由
触知する乳房腫瘤とマンモグラフィの不整な辺縁・スピキュラから乳癌を疑います。選択肢では病変の細胞を採って悪性かを調べる穿刺細胞診が適切です。実臨床では超音波等で評価し、組織型や受容体も調べられる針生検(組織診)が一般に重要で、細胞診のみで全てを確定できるという意味ではありません。
画像の見方
不整な高濃度腫瘤に放射状のスピキュラを伴い、悪性を疑います。画像だけで組織型は確定しません。
各選択肢の検討
a.乳頭分泌の原因検索等で検討する検査で、提示された腫瘤の悪性診断にまず選ぶものではありません。
b.正しい。選択肢中で病変自体の細胞を評価できます。必要に応じ組織診へ進みます。
c.病期評価等で必要となることはありますが、まず腫瘤の病理学的な診断が必要です。
d.診断を補助することはありますが、正常でも癌を除外できず、病理診断に代わりません。
e.腫瘤の良悪性診断を確定する検査ではありません。
覚えるポイント
悪性を疑う乳房腫瘤は、画像だけで確定せず細胞・組織で診断します。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。