第112回医師国家試験 F11(2018年)
正答:d
問題
ランダム化比較試験〈RCT〉の必須要件はどれか。
a.二重盲検
b.プラセボの使用
c.参加者の無作為抽出
d.エンドポイントの追跡
e.intention to treat〈ITT〉
正答の理由
RCTは参加者を介入群へ無作為に割り付け、その後のアウトカムを比較する試験です。効果を比較するためには、定めたエンドポイントを追跡・評価する必要があります。無作為割付と母集団からの無作為抽出は別であり、盲検化、プラセボ、ITT解析はRCTを成立させる定義上の必須条件ではありません。
各選択肢の検討
a.誤り。盲検化はバイアスを抑えますが、手術などでは実施困難で、非盲検のRCTもあります。
b.誤り。標準治療を対照とする実薬対照RCTもあります。
c.誤り。必要なのは登録後の群への無作為割付です。対象者を母集団から無作為抽出することではありません。
d.正しい。群間で比較する結果を、あらかじめ定めた方法・時点で追跡し評価します。追跡脱落は結果の妥当性を損ない得ます。
e.誤り。ITTは割付の利点を保つため広く推奨される解析原則ですが、ITTを行わない試験がRCTでなくなるわけではありません。
覚えるポイント
RCTの「ランダム」は群への割付。アウトカムを追跡して介入効果を比較する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第112回医師国家試験問題および正答
- CONSORT 2025:ランダム化試験の報告とアウトカム・解析対象
- CONSORT非薬物療法試験拡張:盲検化できない場合の対応
- CONSORT 2025公刊版(グラスゴー大学リポジトリ)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。