第112回医師国家試験 D45(2018年)
正答:b
問題
34歳の女性。昨年受けた人間ドックで「リウマチの反応が出ている」と言われたが、自覚症状がなかったため精密検査は受けていなかった。近々結婚の予定で挙児を希望しているため、人間ドックでの指摘事項が気になり来院した。現在はドライアイのため眼科で点眼薬による治療を受けている。また、う歯のために頻繁に歯科を受診している。舌の写真(別冊No.22)を別に示す。
診断に有用な自己抗体はどれか。
a.抗ARS抗体
b.抗SS-A抗体
c.抗平滑筋抗体
d.抗Scl-70抗体
e.抗dsDNA抗体

正答の理由
ドライアイ、頻回のう蝕、乾燥・溝を伴う舌から涙液・唾液分泌低下を考え、Sjögren病を疑う。抗SS-A抗体が診断に有用である。ただし抗体だけで確定せず、涙液・唾液腺機能や必要時の唾液腺組織などと合わせて評価する。
画像の見方
舌表面に溝と乾燥・乳頭の萎縮を示唆する所見があり、ドライアイ・う蝕と合わせ口腔乾燥を考える。
各選択肢の検討
a.抗合成酵素症候群・筋炎や間質性肺疾患との関連が強く、乾燥症状の診断に最も適する抗体ではない。
b.Sjögren病の分類・診断で重要な自己抗体である。他疾患でも陽性となり得る。
c.自己免疫性肝炎で用いる抗体で、今回の乾燥症状の評価とは異なる。
d.全身性強皮症と関連する抗体である。
e.全身性エリテマトーデスで重要な抗体であり、Sjögren病を疑う本例では抗SS-Aを選ぶ。
覚えるポイント
ドライアイと口腔乾燥・う蝕を一つの外分泌腺障害として捉える。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。