第112回医師国家試験 D14(2018年)
正答:c・d
問題
慢性腎臓病〈CKD〉について正しいのはどれか。2つ選べ。
a.重症度は原疾患、GFR、血尿の3者で分類する。
b.蛋白尿の量は心血管死亡のリスクと関連しない。
c.GFRが正常でも血尿が3か月続けばCKDである。
d.GFRが正常でも顕性蛋白尿が3か月続けばCKDである。
e.腎の形態的異常があってもGFRが正常であればCKDではない。
正答の理由
CKDは腎障害の指標が持続する場合にも診断され、GFRが正常であっても否定できません。公式のcは腎由来の持続する血尿を、dは顕性蛋白尿を腎障害として扱う想定です。血尿は月経混入や泌尿器疾患などもあるため、尿潜血陽性だけで全例をCKDとはせず、原因を評価します。原文は3か月ですが、現行指針は健康への影響がある腎の構造・機能異常が「3か月を超えて」持続すると定義しています。
各選択肢の検討
a.誤り。重症度のCGA分類は原疾患〈C〉・GFR〈G〉・アルブミン尿または蛋白尿〈A〉です。Aは血尿ではありません。
b.誤り。蛋白尿・アルブミン尿は腎機能悪化に加え、心血管死亡等のリスクと関連します。
c.公式正答。腎障害を示す腎由来血尿の持続を想定しています。腎外の出血や一過性の尿潜血を同じように扱いません。
d.正しい。GFRが正常でも蛋白尿が持続すれば、腎障害の存在からCKDを診断し得ます。
e.誤り。臨床的に意味のある腎の構造異常が持続すれば、GFR正常でもCKDとなり得ます。単純性囊胞等の偶発所見がすべてCKDという意味ではありません。
覚えるポイント
CKDの評価は原疾患・GFR・蛋白尿。正常GFRでも持続する腎障害を見逃さない。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。