第112回医師国家試験 D12(2018年)
正答:a・d
問題
多発性内分泌腫瘍症〈MEN〉I型について正しいのはどれか。2つ選べ。
a.副甲状腺病変は過形成を示す。
b.膵消化管病変は単発性である。
c.常染色体劣性遺伝性疾患である。
d.膵内分泌腫瘍はガストリノーマが最も多い。
e.下垂体腺腫は成長ホルモン産生腺腫が最も多い。
正答の理由
MEN1は常染色体顕性〈優性〉遺伝の疾患で、副甲状腺・膵消化管の神経内分泌腫瘍・下垂体病変を来します。副甲状腺は多腺性の過形成が特徴です。公式正答はa・dですが、dは機能性膵消化管腫瘍の代表であるガストリノーマを問う従来の整理として理解します。非機能性腫瘍を含めた全体を一律にガストリノーマ最多とはせず、MEN1のガストリノーマは十二指腸原発も多い点に注意します。
各選択肢の検討
a.正しい。副甲状腺病変は複数腺に生じる過形成が典型的です。
b.誤り。膵消化管病変は多発性・多中心性を特徴とします。
c.誤り。MEN1遺伝子に関連する常染色体顕性〈優性〉遺伝です。
d.公式正答。機能性膵消化管神経内分泌腫瘍ではガストリノーマが重要です。ただし非機能性腫瘍も多く、原文の「膵内分泌腫瘍」全体の最多を無条件に表す記述としては留保が必要です。
e.誤り。下垂体腫瘍では一般にプロラクチン産生腺腫が多く、成長ホルモン産生腺腫が最多ではありません。
覚えるポイント
MEN1は副甲状腺・膵消化管NET・下垂体。機能性と非機能性の集計を区別する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。