第112回医師国家試験 C16(2018年)
正答:a・e
問題
深部静脈血栓症の発症リスクとなるのはどれか。2つ選べ。
a.アンチトロンビン欠乏症
b.第XIII因子欠損症
c.フィブリノゲン欠乏症
d.プラスミノゲン活性化抑制因子1欠損症
e.プロテインS欠乏症
正答の理由
アンチトロンビンとプロテインSは血液凝固を抑える仕組みに関わり、欠乏すると静脈血栓症のリスクが高まります。一方、第XIII因子やフィブリノゲンの欠乏、PAI-1欠乏は主に止血障害を生じる病態です。
各選択肢の検討
a.正しい。トロンビンや活性化第X因子等の抑制が弱くなり、血栓が生じやすくなります。
b.フィブリンの架橋による血栓の安定化が障害され、遅発性出血等を生じます。
c.血栓形成の基質が不足するため、基本は出血性疾患です。ただし無フィブリノゲン血症でも血栓症を合併することはあり、「血栓が絶対に起きない」という意味ではありません。
d.PAI-1は線溶を抑制します。欠乏すると血栓が早期に溶解し、出血が遷延します。
e.正しい。活性化プロテインCを補助する抗凝固作用が低下します。
覚えるポイント
アンチトロンビン・プロテインC/S欠乏は静脈血栓性素因。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第112回医師国家試験問題および正答
- ASH:遺伝性血栓性素因
- MedlinePlus Genetics:PAI-1欠乏症
- MedlinePlus Genetics:第XIII因子欠乏症
- MedlinePlus Genetics:無フィブリノゲン血症
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。