第111回医師国家試験 I75(2017年)
正答:a・b
問題
出生直後の新生児。早産児のためにNICUに入院した。母親は前期破水のため2日前から入院していた。在胎26週、出生体重980gで経腟分娩で出生した。Apgarスコアは4点(1分)。
体温37.3℃。心拍数160/分、整。呼吸数50/分。SpO₂ 90%(哺育器内の酸素濃度30%)。大泉門は平坦。呻吟と肋間腔の陥没とを認める。
考えられる疾患はどれか。**2つ選べ。**
a.先天性肺炎
b.呼吸窮迫症候群
c.胎便吸引症候群
d.新生児一過性多呼吸
e.Wilson-Mikity症候群
正答の理由
在胎26週では肺サーファクタント不足による呼吸窮迫症候群〈RDS〉のリスクが高く、出生直後の呻吟・陥没呼吸に合います。また母体の前期破水から2日経過しており、上行性感染による先天性肺炎・早発感染症も鑑別します。発熱がないことだけで感染は否定できません。
各選択肢の検討
a.正しい。長時間の破水と早産は早発感染症の危険因子です。
b.正しい。在胎26週での出生直後の呼吸障害は、サーファクタント不足のRDSを強く疑わせます。
c.誤り。一般に正期産・過期産児の胎便吸引が中心で、この超早産児の最適な鑑別ではありません。
d.誤り。肺液の吸収遅延による病態で、典型的な成熟度・経過より本例はRDSと感染症を優先します。
e.誤り。未熟児の慢性肺障害として出生後しばらくして現れ、出生直後の今回の病態には合いません。
覚えるポイント
超早産児の出生直後の呼吸障害はRDSを考え、長時間破水なら感染も並行して評価する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。