第111回医師国家試験 I30(2017年)
正答:a・e
問題
心室中隔欠損症によるうっ血性心不全と肺高血圧症を伴う4か月の乳児について、適切な治療方針はどれか。**2つ選べ。**
a.利尿薬の投与
b.β遮断薬の投与
c.高濃度酸素の投与
d.肺血管拡張薬の投与
e.1歳未満での開胸修復手術
正答の理由
大きな左右短絡に伴う肺血流増加・肺うっ血を考え、利尿薬でうっ血を軽減し、乳児期の修復手術を検討します。肺高血圧があるからといって、一律に高濃度酸素や肺血管拡張薬を投与すると肺血流がさらに増える可能性があります。肺血管抵抗上昇の程度や手術適応は小児循環器専門評価が必要で、不可逆性肺血管病変がある例には同じ方針をそのまま適用しません。
各選択肢の検討
a.正しい。肺うっ血や心不全症状を軽減するために用います。
b.誤り。本問の大量左右短絡を伴う乳児心不全で優先する標準的選択肢ではありません。
c.誤り。一律の高濃度酸素投与は肺血管抵抗を下げて肺血流増加を悪化させ得ます。低酸素血症の有無と循環動態に応じて調整します。
d.誤り。肺血流増加型の肺高血圧に無条件で投与しません。抵抗上昇型や周術期などに専門的判断で用いる場面とは区別します。
e.正しい。心不全と肺高血圧を伴う大きなVSDでは、肺血管障害の進展を防ぐため乳児期の修復を検討します。
覚えるポイント
大きなVSDの肺血流増加型心不全は利尿と早期修復。肺高血圧の機序を区別する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。