統合失調症の家族歴と早期治療|第111回医師国家試験I29

第111回医師国家試験 I29(2017年)

正答:b・d

問題

統合失調症について正しいのはどれか。**2つ選べ。**

a.発症率は国によって大きく異なる。

b.家族歴がある場合には罹患率が高い。

c.脳内の異常蛋白の蓄積が原因である。

d.治療の開始時期によって予後が異なる。

e.陰性症状には選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉が有効である。

正答の理由

家族歴はリスクと関連しますが、単一遺伝子で発症が決まる病気ではありません。また精神病症状が現れてから適切な治療を早期に開始することが回復に重要です。公式正答はb・dです。aについて、現在の疫学では地域・対象・調査法による発症率の差が報告されるため、「世界中で完全に一定」と説明するのも不正確です。

各選択肢の検討

a.公式正答には含まれません。本問はb・dを選びますが、現代の国際比較研究では発症率に差がみられ、国による差が一切ないとは断定できません。

b.正しい。家族歴があるとリスクが高まります。ただし必ず発症するわけではありません。

c.誤り。異常蛋白蓄積だけを確立した原因とする病気ではなく、遺伝・環境等の複数要因が関わります。

d.正しい。早期の適切な治療は回復に重要です。開始時期だけで全予後が決まるわけではありません。

e.誤り。SSRIを陰性症状への標準的な単独治療として一律に用いる説明ではありません。抗精神病薬と心理社会的支援を基本に、抑うつなどの併存病態も評価します。

覚えるポイント

家族歴はリスク、早期治療は回復に重要。発症率が世界で同一とは断定しない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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