第111回医師国家試験 I20(2017年)
正答:c
問題
Wernicke脳症で**みられない**のはどれか。
a.運動失調
b.記憶障害
c.腱反射亢進
d.見当識障害
e.眼球運動障害
正答の理由
ビタミンB1欠乏によるWernicke脳症では、眼球運動障害、運動失調、意識・認知の変化が重要です。記憶障害も伴い得て、Korsakoff症候群として残る場合があります。腱反射亢進は典型所見ではなく、末梢神経障害を合併すれば腱反射が低下することがあります。本問の否定肢はcですが、反射の状態だけで除外診断するものではありません。
各選択肢の検討
a.みられます。歩行・体幹の失調などを生じます。
b.みられます。記憶機能の障害を伴い、後遺する場合もあります。
c.典型的でなく正答。併存する末梢神経障害ではむしろ低下し得ます。亢進があれば他の病態も評価します。
d.みられます。意識・認知の変化に伴い見当識が障害されます。
e.みられます。眼振や外眼筋麻痺などが重要な手掛かりです。
覚えるポイント
Wernickeでは眼球運動障害・失調・意識認知の変化を評価し、三徴がそろうのを待たない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第111回医師国家試験問題および正答
- NIH ODS:チアミン欠乏とWernicke-Korsakoff症候群
- 末盛ほか2006:B1欠乏によるWernicke脳症・脚気心・末梢神経障害の症例原著、南予医学7巻
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。