第111回医師国家試験 H29(2017年)
正答:c
問題
76 歳の男性。肺炎のため5日前から入院中である。症状は軽快してきたが、食事摂取が十分ではなく特に主食をほとんど食べていない。そのことを気にした病棟看護師が、担当医に対して「入院してから主食をほとんど食べていないようです。 今、5分粥食が出ていますがどうしましょうか」と話しかけた。
看護師に対する返答として最も適切なのはどれか。
a.「私の食事指示が不適切だということでしょうか」
b.「そうですね、しかしそれは栄養士が検討すべき問題です」
c.「食べられない原因について、何かあなたの意見はありますか」
d.「では、うつ病の可能性があるので精神科に診察を依頼します」
e.「副菜は食べられているので消化管は問題ないということですね」
正答の理由
食事場面を観察している看護師に、主食を食べない理由についての意見を尋ね、情報を共有するcが適切です。その上で本人の希望、味や食形態、嚥下、口腔・消化器症状、全身状態などを評価し、管理栄養士などと協力して調整します。
各選択肢の検討
a.誤り。患者の問題を共有する相談に対して、防御的に食事指示への批判と受け取っています。
b.誤り。管理栄養士の関与は大切ですが、その職種だけに問題を押し付けず、医師・看護師も情報共有と評価に参加します。
c.正しい。継続して患者を観察している看護師の気付きと意見を生かし、原因の検討につなげます。
d.誤り。摂取不良だけでうつ病と決め、原因評価に先立って精神科へ依頼するのは早計です。
e.誤り。副菜が摂れることだけで、嚥下や消化器・口腔などの問題を否定できません。
覚えるポイント
指摘を責めず、現場の観察と意見を共有して患者の問題を解決する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第111回医師国家試験問題および正答
- AHRQ TeamSTEPPS:Team Leadership—team structure and communication
- AHRQ TeamSTEPPS:Team Leadership overview
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。