第111回医師国家試験 H6(2017年)
正答:e
問題
経鼻胃管について正しいのはどれか。
a.意識障害患者への挿入は禁忌である。
b.挿入時は体位をTrendelenburg位にする。
c.心窩部で気泡音を聴取すれば適正位置と判断できる。
d.誤嚥性肺炎の急性期には経管経腸栄養は禁忌である。
e.経口摂取不可能時は静脈栄養より経管経腸栄養を優先する。
正答の理由
経口摂取が困難でも消化管を安全に利用できる場合は、一般に経管経腸栄養を経静脈栄養より優先します。腸管虚血、閉塞、循環不安定などで安全性が確保できない場合は別です。胃管先端の位置は気泡音だけでは確認できず、適切なpH測定や画像などの方法で確認します。
各選択肢の検討
a.誤り。意識障害そのものを一律禁忌とはしませんが、誤嚥・誤挿入リスクが高く、気道保護と慎重な挿入・位置確認が必要です。
b.誤り。可能であれば上体を起こすなど安全な体位をとり、頭低位を標準としません。
c.誤り。送気音は気管内誤挿入などを確実に除外できず、単独で適正位置と判定しません。
d.誤り。急性期というだけで一律禁忌ではありません。呼吸・循環状態、誤嚥リスク、投与経路や方法を評価して判断します。
e.正しい。消化管機能と安全性が保たれているという条件で経腸経路を優先します。
覚えるポイント
腸が安全に使えれば経腸栄養を検討。胃管の位置を送気音だけで決めない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第111回医師国家試験問題および正答
- HSSIB:経鼻胃管位置確認の事故調査、whoosh testとpH/X線
- ESPEN2021:がんの臨床栄養、経口不十分時の経腸/経静脈経路
- RCH:経鼻・経口胃管管理、禁忌・注意・体位(小児指針の一般的安全原則)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。