第111回医師国家試験 H3(2017年)
正答:b
問題
マタニティ・ブルーズについて正しいのはどれか。
a.症状は2か月以上続く。
b.産褥3〜10日頃に発症する。
c.大半は産後うつ病に移行する。
d.症状として幻聴が特徴的である。
e.我が国の発症率は欧米よりも高い。
正答の理由
出産後早期に涙もろさ、不安、気分の落ち込みなどが一過性に現れる状態で、産褥3〜10日頃の発症が合います。通常は短期間で改善しますが、2週間以上続く症状や強い生活障害がある場合には産後うつ病などを評価します。幻聴・錯乱などは単なるブルーズとせず、産褥精神病等を検討します。
各選択肢の検討
a.誤り。通常は一過性です。2か月持続する症状をブルーズとして扱い続けません。
b.正しい。分娩後数日から産褥早期に現れます。
c.誤り。産後うつ病のリスクと関連しますが、大半が移行するという説明ではありません。
d.誤り。幻聴は典型的なブルーズの症状ではなく、別の精神障害を評価する所見です。
e.誤り。日本女性の前向き研究では欧米の既報より低い頻度が報告されています。ただし尺度・対象・調査時期で率は変わり、国だけで固定しません。
覚えるポイント
ブルーズは産褥早期の一過性気分変動。長引く抑うつや幻覚・錯乱を同じものとしない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第111回医師国家試験問題および正答
- 日本医科大学多摩永山病院:産褥精神障害(周産期看護マニュアル著者教材)
- Ishikawaほか2011:日本女性の周産期気分に関する前向き研究、原著physical17(要旨)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。