第111回医師国家試験 G55(2017年)
正答:e
問題
31歳の初妊婦。妊娠10週。妊婦健康診査でHBs抗原陽性、HBe抗原陰性が判明した。
正しいのはどれか。
a.人工妊娠中絶を勧める。
b.B型肝炎ワクチンを本人に投与する。
c.児への感染予防のため授乳は禁止する。
d.ウイルスが胎盤を通して児の血液に移ることが多い。
e.抗HBs人免疫グロブリンを児に生後速やかに投与する。
正答の理由
HBs抗原陽性の母から生まれる児には、出生後速やかにHBIGとB型肝炎ワクチンを投与して母子感染を予防します。目安は出生12時間以内で、HBe抗原陰性でも予防措置は必要です。HBIGだけで終了せず、ワクチン接種の完遂と効果の確認まで行います。
各選択肢の検討
a.誤り。HBV感染だけを理由に人工妊娠中絶を勧めません。
b.誤り。ワクチンは感染予防用で、すでにHBs抗原陽性の本人の感染を治療するものではありません。
c.誤り。児に適切な感染予防を行えば授乳は可能です。乳頭に出血がある場合などは別途対応します。
d.誤り。主に分娩時の母体血・体液への曝露が問題となり、経胎盤感染が多いという説明は不適切です。
e.正しい。出生後速やかなHBIG投与にワクチンを併用します。
覚えるポイント
母体HBs抗原陽性なら、児に出生直後のHBIG+B型肝炎ワクチン。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。