第111回医師国家試験 G48(2017年)
正答:d
問題
22歳の男性。行動の異常を心配した家族に連れられて来院した。自室に閉じこもり、つじつまの合わない言動がみられるという。幻聴、被害妄想および精神運動性障害を認めた。器質的な要因が認められず、統合失調症で入院が必要と診断され、父親の同意によって医療保護入院となった。しかし患者は「自分は病気ではない。入院の必要はない」と主張して退院請求を出すことを希望した。
患者への説明として正しいのはどれか。
a.「医療保護入院なので退院請求はできません」
b.「精神保健指定医は退院請求を却下できます」
c.「退院請求は精神保健福祉センター長に対して行います」
d.「退院請求の審査は精神医療審査会で行われます」
e.「審査結果はあなたではなく、病院に報告されます」
正答の理由
医療保護入院中の本人も退院等の請求ができます。精神保健福祉法38条の4・5では、都道府県知事への請求を受けて精神医療審査会が入院の必要性などを審査し、知事が請求者へ結果と措置を通知する仕組みです。病識がないことだけで請求権を失うわけではありません。
各選択肢の検討
a.誤り。医療保護入院でも本人に退院等の請求権があります。
b.誤り。病院の指定医が請求を一方的に却下する制度ではありません。
c.誤り。法律上の請求先は都道府県知事です。
d.正しい。精神医療審査会が入院の必要性などを審査します。
e.誤り。請求者本人にも審査結果と採った措置が通知されます。
覚えるポイント
退院請求は知事に行い、精神医療審査会が審査する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。