第111回医師国家試験 G39(2017年)
正答:a・b・d
問題
胸腔ドレナージが行われるのはどれか。3つ選べ。
a.膿胸
b.血胸
c.肺気腫
d.乳び胸
e.心タンポナーデ
正答の理由
胸腔ドレナージは胸膜腔にたまった空気や液体を排出する処置です。膿胸、血胸、乳び胸では、排液量や感染・呼吸循環状態などに応じて行います。肺実質の病変である肺気腫、心膜腔の貯留である心タンポナーデとは、処置の対象部位が異なります。
各選択肢の検討
a.正しい。感染性の胸水・膿を排出し、抗菌薬などと合わせて感染源を制御します。
b.正しい。胸膜腔の血液を排出し、出血量の把握や肺の再膨張を図ります。出血が多い場合は手術等も検討します。
c.誤り。肺胞破壊・気腔拡大の病変であり、肺気腫そのものを胸腔ドレーンで治療しません。気胸の合併は別です。
d.正しい。胸膜腔にたまった乳びの排液に用いる場合があります。原因治療や栄養管理も行い、全例で長期留置するわけではありません。
e.誤り。心膜腔への処置が必要で、胸膜腔ドレナージとは異なります。
覚えるポイント
胸膜腔の膿・血液・乳びと、肺実質・心膜腔の病変を区別する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第111回医師国家試験問題および正答
- RCH:Thoracocentesis and chest drain insertion
- BTS2023:Pleural Disease Guideline、胸膜感染初期排液
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。