第111回医師国家試験 E47(2017年)
正答:b
問題
22歳の男性。頸部の皮疹を主訴に来院した。3か月前に頸部に痒みを伴う皮疹が出現し、次第に拡大した。病変部から鱗屑を採取し、苛性カリ〈KOH〉直接鏡検法で観察した。頸部の写真(別冊No.9A)を別に示す。
別に示す標本(別冊No.9B①〜⑤)のうち、この患者のものと考えられるのはどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤


正答の理由
頸部には周辺が紅く、中心が比較的薄い環状の皮疹があり、体部白癬を考えます。病変辺縁の鱗屑をKOHで処理すると角質が透化され、白癬菌の菌糸を観察できます。②には長く分岐する菌糸がみられます。菌種の同定には培養などが必要です。
画像の見方
頸部に周辺の紅斑が目立つ環状局面。 ②は長く分岐する菌糸。①酵母様構造、③細長い虫体、④円形酵母様構造、⑤脚のある虫体。
各選択肢の検討
a.誤り。①は酵母様の小円形構造と仮性菌糸様構造が主体で、②の白癬に適合する菌糸像とは異なります。
b.正しい。②の分岐する菌糸像が体部白癬に合います。
c.誤り。③は細長い虫体を示し、白癬菌の菌糸ではありません。
d.誤り。④は円形の酵母様構造が主体で、本例で選ぶ菌糸像ではありません。
e.誤り。⑤は脚を備えた虫体で、菌糸ではありません。
覚えるポイント
環状皮疹の辺縁から鱗屑を採り、KOH鏡検で菌糸を確認する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。