第111回医師国家試験 D23(2017年)
正答:a
問題
20歳の男性。右上下肢伸展位と右共同偏視が出現した後、全身けいれん発作が出現したため救急車で搬入された。意識レベルはGCS7(E2V2M3)。来院時も右上下肢の強直間代性けいれんが持続している。体温38.2℃。心拍数96/分、整。血圧158/96mmHg。呼吸数32/分。SpO2 98%(鼻カニューラ2L/分酸素投与下)。
第一選択となる薬剤はどれか。
a.ジアゼパム
b.ミダゾラム
c.フェニトイン
d.カルバマゼピン
e.プロポフォール
正答の理由
けいれんが持続しており、呼吸循環管理・静脈路確保と並行してベンゾジアゼピン系で速やかな発作停止を図ります。本問の公式正答はジアゼパムです。現在はミダゾラムやロラゼパムなども投与経路・状況に応じた初期治療の選択肢であり、ミダゾラムが無効・禁忌という意味ではありません。
各選択肢の検討
a.正しい(公式正答)。静注でけいれんを抑制します。呼吸抑制・血圧低下に注意し、気道確保と蘇生の準備を行います。
b.公式正答には含まれません。ただし現在は重積状態の初期治療にも使われます。ジアゼパムとの優劣を薬剤名だけで一律に決めず、経路・製剤・施設手順を考慮します。
c.誤り。初回のベンゾジアゼピンで停止しない場合などの後続治療で検討します。
d.誤り。内服による維持治療に使いますが、持続する発作を直ちに止める初期薬には適しません。
e.誤り。難治性重積で全身麻酔管理が必要な場合などに検討し、最初の選択とはしません。
覚えるポイント
重積状態の初期は呼吸循環管理とベンゾジアゼピン、無効時は次段階へ進む。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。